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もう一人、彼を愛していた女性がいたとしたら・・・韓国ドラマ「美しき日々」にハマった、私の創作文です。かなりムリのある展開・設定になっています。ドラマの美しき日々しかダメな方は読まないで下さいね。
by chiroparo
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Sweet Night...


今回は、ジニョンが室長に出逢って初めてのバレンタインデーを書いてみました。本編を書いていると(T_T)…なので、ちょっと現実逃避してます。^^;;;

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そう言えば私、記念日なんていうものには縁がないみたい…
誕生日・クリスマス・・・恋人達が一緒に過ごす大切な日
なぜかいつも1人だった…

今まで付き合った人がいなかったわけじゃない。
ただ…みんな私から見たら自分勝手な人ばかりだった。

自分の仕事や友人や、いろんな都合で私を振り回す。
こんなはずじゃなかった…
そう呟きながら、1人でさみしく過ごす恋人達の記念日。

男運が悪い?男を見る目がない?
友人達は、私が悪いと非難する。

彼は? 数え切れないほどの女性達と浮名を流す。
ひどい男性(ひと)…

でも本当の彼を知って…私の考えは変わった。。。



「もしもし、私です」
「あぁ、どうかしたの?」
「いいえ…あの…」
なかなか言い出せずにいると、くぐもったような室長の声。

「…あぁ、そうしておいて。詳しいことは、午後からの会議で指示するつもりだから」
「ごめん、ちょっと仕事が立て込んでるんだ」
「そうなんですか…ごめんなさい。邪魔してしまって…」
「いや、大丈夫だよ。…で、要件は何?」
何となく彼の口調が事務的なものに聞こえて、ますます言いづらくなった。
「あっ!いいんです。急ぐことじゃないから…またにします」
「うん、分かった。キチャンさんに渡して…」
また、仕事の会話が聞こえてくる。
「…どうしたの?君の話を聞くぐらいの時間はあるんだよ」
「いえ、本当に…また電話します」
「そう?分かった…」
「じゃあ、お仕事の邪魔をしてごめんなさい」

はぁ…
携帯電話を閉じると、ため息が出た。
やっぱり言えなかった。
今日は2月14日…バレンタインデー。こんな日に限って、仕事が休みなのは主任の陰謀だろうか…
室長にチョコレートを渡したいのに、休みの日に会社に行ったりなんかしたら
あの主任にどんな目で見られることか…

やっぱり諦めるしかないのか…
私は、つくづく記念日に縁がないわ…

テーブルの上にラッピングした、手作りのチョコレートケーキ。
でも室長は女の子にもてるから、こんなもの欲しくないのかな。
今夜どこかで渡せたらいい…そう思って何度も失敗しながら作った。
甘い期待の中、お弁当まで作ってしまったのに。
このチョコレートケーキを渡して、一緒にお弁当を食べて…そして出来ることなら二人きりで過ごしたかった。

私と室長は、恋人同士じゃないから、今夜も一緒に過ごせるとは期待していないつもりだったに…
でも、実際にその現実を突きつけられると、やっぱり悲しくなってきた。
私と彼は…
電話で話したり、一緒に食事したり、ただお喋りするだけの時もあったり
時には激しく求め合う時もある。
この関係をなんと呼べばいいのか、分からなかった。

私は彼の事が好き。
この部屋に来たとき、私が作った料理を食べている姿、テレビのニュースや新聞を真剣に見ている姿。
2人でソファに座っている時、ふと気づくと隣でうたた寝している、眠る時には抱きしめていてくれる、目覚めた時に微笑みかけてくれる。
そんな彼の仕草のすべてに、心がふわふわして…
私の心も体もすべてで、恋しているなぁって感じる。

でも、彼はどう思っているんだろう。
望んではいけないことだと、普段は深く考えないようにしているけれど…
こんな日に1人でいると、つい彼の心の中を覗き込んでみたくなる。

夕日がレースのカーテンをキレイなオレンジ色に染めている。
私の心は、しぼんでしまった風船のようだ。
彼と過ごせるバレンタインデーを想像していた時は、どこへでも飛んでいける風船…
でも今は、どこへも行けず…ただ風に吹かれて漂っているだけ。
テーブルの上のラッピングしたチョコレートケーキのリボンもオレンジ色に染まっている。
ただ、ぼんやりと眺めていた。

「…寒い…」
私は、そのまま寝入ってしまっていたようだ。
「いつ寝ちゃったんだろう…」

ふと、携帯電話の着信を知らせるランプが点灯しているのに気づいた。
何気なく開いて聞いた、留守電の声。
「…僕だけど…大丈夫?遅くてもいいから、電話して。いいね?」
時計を見ると、9時を少しまわった所だった。

私は迷わず室長の携帯ナンバーを押す。
「もしもし…イ・ミンチョルです」
心の奥まで、彼の声がしみ込んでくる。
「・・・・・・・・・あの」
今度こそ言おう、そう思った時だった。
「ジニョン、窓の外を見て…」
窓を開けて、外を見た私の目に飛び込んできたもの。
…彼の車?

ピンポーーン!
私の心が波立つ…

ガチャッ
「…どうして?ここに…」
「何だか気になって。ちょうど下に来たときに、君から電話があったから…」
彼が来てくれた。
私は、彼の言葉が終るのを待てず彼の胸に飛び込んだ。
何も言わず、抱きしめていてくれた彼が、しばらくすると耳元で囁く。

「ジニョン、隣の部屋の人が…さっきから、時々覗くんだけど…中にいれてくれない?」
彼は悪戯っぽくウインクして見せる。
「もう、十分見せつけてしまったみたいだよ」
背中に隠した手には、ピンクの薔薇の花束。
「今夜は君と過ごしたくなったんだ」

私は、彼の首に回していた手を緩め、頬にキスをして部屋の中へと導いた…
彼は今日がどんな日か…知っているんだろうか?
知らずに花束を持って来たのなら、本当に罪作りな男性(ひと)…
もしも知っていたとしたら… ううん… もう深くは考えない。

彼と過ごせる甘い夜への期待で、私の心は熱くとろけそうだった。。。


Sweet  Night..._f0013877_11585382.jpg

by chiroparo | 2006-11-02 01:36 | 美日々Another story

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