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もう一人、彼を愛していた女性がいたとしたら・・・韓国ドラマ「美しき日々」にハマった、私の創作文です。かなりムリのある展開・設定になっています。ドラマの美しき日々しかダメな方は読まないで下さいね。
by chiroparo
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24 あふれる思い…

あの夜から、今日で5日目。
室長は、毎晩この部屋に来てくれた。

朝まで過ごす日もあれば、翌日の仕事のために帰っていく夜もある。

私は、自分でも驚くほど…
彼の心と体を、貪欲に求め続けた。

一緒にいても、お互いの熱い肌をすき間なく合わせている瞬間(とき)でさえも
私の心の不安をぬぐい去ることは出来なかった。


いつも不安ととなり合わせのような、そんな…さみしさのようなものを感じている自分に
呆れ果てながら、いつも彼のことを思い続けていた。




「ジニョン…」
「なぁに?」
キッチンで簡単な夕食の準備をしていると、背後から彼の声がする。
「あの日の君は僕に、すぐに来てってワガママを言った。分かってるね?」
後ろから私のウエストを引き寄せ、ピッタリと体を密着させながら耳元で囁く。
「えっ?」
(どうして、今そんな話をするの?)
「だから、今度は君にも僕の言うことを聞いてもらうつもりなんだ」
「・・・・・・何?」
「こっちを向いて…僕が良いと言うまで、絶対に目を開けてはいけないよ?」
「でも…」
「しぃーっ!黙って!!約束するね?」
私は不安に思いながらも、彼の真剣な表情を見て仕方なく頷いて目を閉じた。
「絶対に目を開けないで、僕に何をされても…」
(どうするの?何?)
右手の指に冷たい感触を感じて、私は思わず手を引いた。
「ジニョン、目を開けないで!」
「でも、これは…こんなのダメです。私…」
「僕の言うことを聞くんだろ?約束したじゃないか」
「でも…」
閉じた目から、涙が溢れてくる。
動くことを止められた私の代わりに、彼が溢れる涙を唇で拭ってくれた。
目元からまぶたへ、そして頬に…彼の柔らかい唇が触れるたびに、幸せに体中が包まれていくように感じる。
「目を開けて良いよ。でも、拒絶しないで…僕の気持ちを…」
そっと目を開けると、ほんの少しだけ不安を漂わせた、彼の瞳が見えた。
視線を右手に移すと、そこには・・・
24 あふれる思い…_f0013877_083211.jpg
「本当は、左手にしたかったんだけど…君が負担に感じるといけないと思ったから」
「・・・・・・」
「これは、去年のホワイトデーと、バースデープレゼントと、クリスマスプレゼントだよ。君は
何もいらないって言っていたからね」
「だって…こんな高価なもの…」
「今度こそ受け取ってもらうよ?僕の好意を無駄にしないで…いいね?」
頷きながら、私は自分の右手と彼の瞳とを交互に見つめて呟いた。
「きれい・・・」
右手の薬指に光るのは、きれいなダイヤモンドのリングだった。


ベッドの中で、右手に輝く指輪を見つめていた。
(不思議…もらったばかりなのに、もう私の体の一部のような気がする…)
そして、何だか勇気がわいてくる。
彼の腕に抱かれながら…私は、つい最近見つかった肉親のことについて、話すことができた。
母の姉夫婦であること、海外に住んでいるということ、私に会いたがっているということ。
でも、やっぱり最後まで伯母の病気や、迫り来る死期については話すことが出来なかった。

「ジニョンも本当は、会いに行きたいんだろう?」
「…えぇ、そう思ってはいるんだけど…」
「何か、行くのをためらう訳があるんだね?」
「・・・・・・」
(室長、あなたのせいです。あなたと離れてしまうのが怖くて行けないんです)
私は、自分の心の奥底に言葉をしまいこんだ。

「行ってくるといいよ。実は、来週の週末から出張で出なくちゃいけないんだ。戻ってきても、こんなに頻繁に君の所に来るのは難しいと思う。だから、その間に君も伯母さんや伯父さんに会ってきたらどう?」
「・・・・・・」
「無理にとは言わないよ。僕がここに来られない間、君の気が紛れればいいと思ったんだけど…」
彼は、やさしく私の背中を撫でながら、熱い眼差しで見つめていた。
「…考えてみる」
(私は、こんなにもあなたのそばに居たいのに…分かってはくれないの?)
「心の中にある…君の笑顔を曇らせるものを、すべて捨ててくればいい…」
やさしく微笑む彼の言葉に、私は返事が出来なかった。
言葉で返す代わりに、彼の唇に思いを告げる…私の唇で・・・

彼は私に熱いキスを返してきた。
その熱い唇が首筋から激しく高鳴る胸の、一番敏感な部分にたどり着く。
思わず漏らした吐息と一緒に、この心の迷いも何もかもが吐き出されてしまえばいい…
燃えるように熱い彼の唇を感じながら、私の思考は止まり、彼との愛の行為に没頭していった。

暗闇の中、シャワーを浴びてベッドに戻ると、規則正しい寝息が聞こえてくる。
「室長…?」
静かにベッドにもぐりこみながら、彼の背中に声を掛けてみた。
(寝ちゃったのか…)
私は、彼の背中が好き。大きくて筋肉質で、無意識のうちに手で触れていた。
温かい彼の背中に触れながら、今まで言葉にすることができなかった思いが私の唇からこぼれ出てくる。
(眠っているんだから、いいよね?これは、私のひとり言だから…)

「オッパ…サランヘヨ」
「・・・・・・サランヘヨ…」
ひとり言だと言い聞かせているのに、私の胸は苦しくなるほど高鳴った。
眠っているとはいえ、愛していると彼に告げているのだから。
彼の背中に寄り添うように横になったとたん、彼が寝返りをうった。
私の腕に触れ、目を閉じたまま、きつく抱き寄せながら繰り返す。
「サランヘヨ…サランへヨ・・・・・・」
彼の唇が“サランヘヨ”と動くのを見て、私の体は喜びで震えている。
うれしかった…でも、きっと夢を見ているのね。
夢の中で、彼が愛を告げているのは誰?・・・ うぅん、誰でもいいの。
例え、私以外の女性(ひと)だとしても、今…私に向かって言ってくれた言葉だと思いたいから。

私は、彼の唇に指を這わせた。
きれいな唇、この唇は、いつも私を酔わせて何もかも忘れさせてしまう。
彼の手は、指が長くてとてもきれいな手。
この手で私の髪に触れ私の心を震わせる、私は体中で彼の手の熱さを覚えている。
サラサラの髪もシャープな頬も、逞しい肩も胸も背中も…彼のすべてが愛しい。
でも一番好きなのは、彼の瞳。
この瞳に囚われ、逃れられなくなって彼に溺れてしまう。
優しくて熱くて、二度と忘れられなくなる瞳。

眠っている彼のまつ毛に触れたとき、ふいに彼の瞳が開いた。
「…ジニョン?眠れないの?」
「・・・・・・」
彼は、私の頬を撫でながら聞く。私の目元をなぞった後、ベッドサイドの灯りを灯した。
「どうして泣いているの?」
「…分からない。さみしいのか、幸せすぎるのか…でも、どうしてだか涙が出てしまうんだもの」
「ジニョン、おいで…」
彼が、またあの魅惑的な瞳で惑わせる。
私は、イヤだと言葉にする代わりに首を何度も横に振った。
「…ジニョン」
(ずるいわ…)
何度も彼の低くて優しい声で名前を呼ばれると、私はもう、抗うことが出来なくなるのに。

(サランヘヨ…)
瞳で彼に愛を告げた。
私の瞳を見つめて何も言わず、彼がただ頷く…?
(もしかして、私の気持ちが届いているの?まさか…)

私たちは夜が明けるまで、眠ることを忘れて何度も何度も唇と体を重ね合った。。。
by chiroparo | 2006-11-23 00:03 | 美しき日々24

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