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もう一人、彼を愛していた女性がいたとしたら・・・韓国ドラマ「美しき日々」にハマった、私の創作文です。かなりムリのある展開・設定になっています。ドラマの美しき日々しかダメな方は読まないで下さいね。
by chiroparo
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隠し切れない思い…

「おはよう・・・」
「おはようございます」
「あぁ、おはよう」

「あっ!室長、おはようございます」
駆け寄ってきたのは、売場ユンジュ主任だった。
「おはよう…」
「室長、出張はいかがでしたか?」
「あぁ、すべて上手く行ったよ。売場の方は、問題ないですか?」
「はい…いいえ!お知らせしたいことがあるので、後でお時間よろしいですか?」
「午後からになりますが・・・」
「はぁい!!後で、お部屋にコーヒーをお持ちしますね」
適当に話を合わせながらも、僕の目はジニョンを探していた。

室長室のソファに、倒れこむように座る。
(ふぅーっ・・・)
思わずため息が出てしまった。




1週間ぶりのビクトリーは、何も変わっていないようだった。
今回の出張は、かなりハードなものだった。
何社かの大手の得意先の機嫌を、ポンダルが激しく損なってしまっていた。
彼の下品な接待や、いい加減な対応に相手もとうとう見切りをつけたという感じだった。
しかし、どの取引先も、これからのビクトリーにとって重要なスポンサーでもある。
ミンチョルが何とか絶縁してしまうのを止めて、新人歌手のスポンサーとして資金をだしてもらう契約をまとめてこられた。
今日も家にも寄らず、会社へ出てきていた。

今回の出張中、昼も夜もまったく気を緩める事が出来ず…
気にはなっていたが、釜山で会って以来…ジニョンに連絡を取る機会がなかった。
(ジニョン、あの部屋で待ってくれているのだろうか…)
「ジニョン…」
言葉に出して呟くと、仕事から来る緊張で固くなっていた心からも身体からも力がふっと抜けていく。
携帯電話を開いて、ダイヤルしようとした。
 コンコンッ
「失礼します。室長、今よろしいですか?」
ドアを開けたのは、途中まで出張に同行していたキチャンだった。
「あぁ…」
「確認したいのは、この契約書ですが…」
開きかけた携帯電話を、閉じ再びスーツのポケットの中にしまった。

その後も、昼食を兼ねた会議をこなし…
今回の出張での成果と、今後の方針についてミンチョルは自分の腹心といえるキチャンやキュソク達と打ち合わせていた。

やっとすべてが落ち着いたと思った頃…また誰かがドアをノックする。
「失礼しまぁす。室長、よろしいでしょうか?」
売場主任のユンジュだった。
「あぁ、いろいろ立て込んでしまって…遅くなりましたが、何か?」
「はい…こんなこと、室長にご相談することじゃないのかもしれませんが…」
「どうぞ、言ってみてください」
「売場の子なんですけど、ずっと無断欠勤しているんです。このままじゃ、他の子に示しがつきませんし…お許しをいただけたら、辞めてもらうように連絡しようと思うんですけど…」
「欠勤は、いつからですか?」
「もうそろそろ1週間になります。自宅にも電話してみたんですけど…今のところ連絡はついていません」
「・・・・・・そうですか。もう少しだけ様子を見て、来ないようなら書類にして送ってください」
「はい!そうします」
「それで、その休んでいる子というのは、ここへは長く勤めているんですか?」
「えぇ、今までこんなこともなく真面目な子だったので…裏切られた気分ですわ」
「それで名前は?」
「ユンジュです!室長、私の名前お忘れですか?」
「いいえ…主任の名前ではなく・・・休んでいる子は?」
主任はもじもじと、顔を赤らめながら話を続けた。
「いやだ!私ったら・・・休んでるのは、ユ・ジニョンです。室長もご存知でしょう?」
「・・・・・・?!」

ジニョンが、ずっと休んでいる?
何かあったら、電話してくるように言っておいたけれど…
この1週間、ジニョンからは何も連絡はなかった…

「室長?大丈夫ですか?お顔の色が悪いわ…お疲れなんじゃ…」
「あぁ、いや大丈夫です…」
「その件以外に、まだ何かありますか?」
「いいえ…ジニョンのことだけですわ」
「分かりました。ちょっと急用を思い出したので外出しますが、その件はさっき言ったように対処お願いします」
「はい!」
「では・・・・・・」
「室長、お気をつけてぇ~」

もう主任の声など、ミンチョルの耳に入ってはいなかった。
キチャンに出かけることを告げ慌しく指示をし、車に飛び乗った。
今日ほど、ジニョンの家を遠く感じたことはない。
(ジニョン、どうしたんだ?あの釜山での君は、とても寂しそうではあったけれど…そんな素振りなど見せなかったのに)
脳裏には、釜山のホテルで優しく微笑み…
熱い体を合わせ求め合った瞳…
あの夜のジニョンの表情が走馬灯のように通り過ぎていく。

ミンチョルは、運転しながらも幾度となくジニョンの携帯電話に電話をかけ続けた。
しかし、留守番電話が無機質な応答を繰りかえすばかりだった…

「ジニョン、電話に出てくれ。頼む!」

ミンチョルは携帯電話の向こうに、ジニョンが見えるかのように話しかけ続けた。。。
by chiroparo | 2006-12-21 08:12 | 美しき日々33

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