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もう一人、彼を愛していた女性がいたとしたら・・・韓国ドラマ「美しき日々」にハマった、私の創作文です。かなりムリのある展開・設定になっています。ドラマの美しき日々しかダメな方は読まないで下さいね。
by chiroparo
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32 あふれる思い…9

私たちは、釜山での夜
何度も体を重ね、お互いを確かめ合った。


「朝、早いんですか?」
後ろからジニョンを抱きしめ、僕は彼女の腕をなでながら答えた。
「いや、日本では午後からの予定しか入れていないんだ。でも飛行機の時間もあるから9時には出ないと…」
「じゃあ、朝食は一緒にとれますね?」
そう言って僕の腕の中、体をこちらに向け、寄りそってくる。

目を閉じたまま微笑んでいる…彼女のおでこに口づけながら、僕は自分が今まで感じたことがないほど…穏やかな気持ちでいることに気づいた。






(私、やっぱり来て良かった。あのまま、ここに来なければ、きっとつらい思いを抱いたままだったはず…)
彼に微笑みかけ、頬に口づけながら幸せに包まれていた、例えそれが今だけのものであったとしても…
(彼がここにいてくれる。こうして抱きしめて寝息をたてる彼…もう、彼の気持ちがどこにあろうと関係ないと思えた。私は、彼の事を愛している…一番大切なのは、そのことだけなのかもしれない)
彼の胸に寄り添うと、眠っているはずなのにきつく抱きしめてくれた。

(離さないで・・・いつまでもこの胸の中にいられたら…)
ジニョンは涙をぬぐい、息を潜めて嗚咽を堪えて朝を迎えた。

「おはよう…」
彼の唇にそっと唇を重ねて、朝の挨拶をかわす。
「早起きだね…」
彼は目を閉じたまま、微笑んで答えた。
「だって、お仕事でしょ?しっかり食事もとらないとダメだし、少しでも一緒にいたいと思って…」
「…一緒にいるよ」
彼はそう言って、ベッドサイドに佇む私の手を引き寄せた。
ベッドに倒れこんで、彼に組み敷かれる。
見下ろす彼の瞳は、ただただ優しく私を包んでくれる。
(…そうね、ずっと一緒にいてね)
微笑み返しながら心の中で言った。
彼の腕の中で、幸せな夜を過ごし…目覚めた時、一番に彼の声が聞ける。
そのことが、私をこんなにも幸せな気持ちにさせていた。

「まだ、時間はあるよ。朝食の前に・・・」
私に魅惑的なウインクをして見せ、甘く深いキスを繰り返した。
朝の光の中、逞しい彼の胸や腕を見ながらの行為は、いつも以上に私を感じさせた。
彼も同じ気持ちでいて欲しい。
そう考えながら、私は彼と体を入替え…彼の唇、首筋、そして胸へと唇を這わせていった。
「ジニョン…」
名前を呼ばれ甘い旋律を奏でる、彼の低い声を聞きながら…
その声に勇気づけられるように、私は彼の愛を貪欲に求め続けた。

「朝食の時間が、なくなっちゃった…ごめんなさい」
息を弾ませながら、腕の中で呟くと、彼はクスッと笑った。
「朝食の代わりに、ふたりとも十分に食べたよ…お互いを…ね?」
私の唇に長い指で触れながら、眉をぴくっと上げて笑う。
「…そうかも・・・」
私も笑い返しながら、彼の唇に触れた。

「そろそろ行かないと…」
ベッドでまどろむ私に口づけながら、囁く。
「えぇ…」
私は目を開けずに答えた。
「ジニョン、ゆっくりして行くといいよ」
そう言って、髪を優しくなでてくれる。
「そうします…気をつけて、お仕事頑張って…」
「あぁ…君も、気をつけて帰るんだよ。そして、朝食はちゃんととること!僕だけじゃ、お腹は満たされないよ」
目を閉じていても、彼が微笑んでいることが声で分かっていた。
「あなたも…」
「じゃあ、行ってくるよ…」
長くきれいな指で、頬に触れる。
「うん…」
ベッドが彼の重みを解放して、少し持ち上がった。
そこで初めて、私は目を開けて彼の背中を見た。

遠ざかっていく背中に、
「愛してる…」と、小さく呟く。
ドアに手をかけた彼が、思い出したように振り返り戻ってきた。
私は、体を起こして背を向け涙を隠した。

「忘れ物だ…」
そう言うと肩に手を掛け、振り返りざまに優しく唇を重ねる。
「あっ…」
優しいキスから、深いキスへ…
彼の首に腕を回そうとした時、彼が唇を離して言った。

「ダメだよ、これ以上は…続きは、ソウルに帰ってからだ」
ウインクして、頬にキスした。
「えぇ、待ってる…」
彼は背を向けたまま手を振りながら、部屋を出て行った。
「愛してる…」
見えなくなった背中にもう一度、呟いていた。


「行って来るよ…」
そう呟きながら後ろ髪を引かれる思いで、部屋のドアを閉めた。
あと少しジニョンの潤んだ瞳を見ていたら、きっともう一度深く口づけて…彼女をベッドに押し倒してしまっただろう。
そうできたら、どんなに良かったかしれない。
彼女は、泣いていた。
僕の方を見ずに、目を閉じて涙をこらえ…あふれ出た涙は、後ろを向いてぬぐっていた。
一緒にいてやりたい…
いじらしい彼女の姿を見て、心からそう思っていた。

しかし、いくら心でそう思っても、今回の出張はキャンセルするわけにはいかない物だった。

(彼女なら…ジニョンなら、きっと分かってくれる…)
ミンチョルは、ジニョンの笑顔を思い浮かべながら、自分に言い聞かせてエレベーターのボタンを押した。
by chiroparo | 2006-12-16 00:09 | 美しき日々32

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