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もう一人、彼を愛していた女性がいたとしたら・・・韓国ドラマ「美しき日々」にハマった、私の創作文です。かなりムリのある展開・設定になっています。ドラマの美しき日々しかダメな方は読まないで下さいね。
by chiroparo
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2 動き出す…

2 動き出す…_f0013877_16373223.jpg













「ちょっと!ジニョンさん!!」
「はい、なんでしょうか?」
「ここ、やり直して!」
「主任からの企画書どおりのディスプレーですけど…」
「分かってるわよ!でも、何か違うのよ…」
「はい…」

もう今日は何度このやり取りをしただろう…
ちょうど出来たころに来て、何かケチをつけてやり直させる。
きっと、彼女的には最高にいじめているつもりなんだろうなぁ~

そんな事、思ってたらつい…

「プッ…」
「ジニョンさん!何を笑ったの?何か私に言いたいことがあるわけ?」
(来た来た…)
「主任、仕事をやり直しをしたいんですけど…まだ御用がありますか?」

みるみる赤く茹っていく?主任の顔は見ず、仕事を再開した。。。



辞める辞めると、口では言いつつ、そろそろ3ヶ月。

主任の嫌がらせにも、すっかり慣れたわ。というよりも、飽きてきたかな~

もともと厳しい祖父母に躾けられた私は、少々の事では音を上げることはないの。

これぐらい、おじいちゃんの躾けに比べたら、なんともないわ。

ぶたれる事もないし、何時間も立たされることもない。


この仕事も、辞めたりすると…おじいちゃんにこっぴどく叱られる…

そんなことを思うと、こわくって辞められないわ。

本当にこわいのよ。。。おじいちゃんは。



私がここに入社してから、実は、もう何人も辞めた子がいるの。

も・ち・ろ・ん、原因は主任よ。

室長に話しかけたとか、何かを話しかけられていたとか…

挙句の果てには、そばを歩いたから。

なんて理由でいじめられてた。

確かに、好きなんだろうけど…あれじゃあ、ねぇ…


主任ウォッチングも、おもしろいけど、室長ウォッチングは、もっとおもしろいの。

毎日、女がたずねてきたりするし、それにしょっちゅう女が変わるのよ。

それもいろんなタイプで、お嬢様風から、お水風。

まじめタイプに、ものすごく若そうな子…

そんな感じで毎日のように違う女が来て、時には一度に何人も来て修羅場…

なんてことも、日常茶飯事なのよ。

他人事だから、おもしろいんだけど…呆れて、ものも言えないわ。

あっ!でも入社以来、室長には数えるほどしか会っていないし、喋ったこともないんだけどね。

触らぬ神に祟りなし……よ。


「ねぇ、ジニョン。明日、またビクトリーの歌手が賞を受賞しそうなんだって」

「そうなんだ…」

(あの、アイドル歌手でしょ?興味ないよ~)

「それでね、祝勝会みたいなのがあるんだけど…ジニョンの歓迎会やってなかったでしょ?」

「うん…」

「悪いんだけど、歓迎会を一緒にしたらどうかな~と思ってるんだけど」

「そうなの?でも、またどうせ残業だし…」

「手伝うからさぁ~行こうよ」

「うん…」

(ナレには、いつも助けてもらってるし…まぁいいか!)

「分かった。いいよ!」

「じゃあ、決まりね!みんなと盛大にやろう」

「楽しみにしてるね」

明日かぁ、おじいちゃんの調子良くないんだけど…少しぐらいなら、大丈夫だよね。


アイドル歌手も無事受賞し、祝勝会が開かれることが決定すると…

「ちょっとジニョンさん!!!」

(ほら、来た来た…)

「今日も、残業になるわよ。ここのディスプレー、全部変更しておいて。明日までよ!」

(ふぅ~。私を行かせたくないわけね…)

「分かりました」

「サボっちゃだめよ!!」

今にも、スキップしそうな足取りで去っていく主任を見ながら…苦笑した。


「ジニョン、手伝うわ」

「ナレ、でも2人がかりでも…明日のまでかかりそうよ。こんなにもやることがあるんだもの」

CDが入った箱の山を見ながら、ため息をついた私に、ナレは飛び切りの笑顔を見せて

「今日は、あんたのために助っ人呼んどいたからね…みんな~!」

どこから現れたの? 職場の仲間が5人。

これで、私たちも入れて7人!

「これなら、大丈夫そうね。みんな、ありがとう」

「そうと決まったら、やるわよ~!!」


7人がかりでの残業は2時間ほどで終了した。

「みんな、本当にありがとう。おかげで、私も参加できるわ」

祝勝会が開かれている会場に向かって歩きながら、みんなにお礼を言った。

「みんな、ありがとう。ナレ、ありがとう。あなたのおかげよ…」

「主役のいない、歓迎会じゃ…困っちゃうからね」

「本当に、ありがとう…… そうだ、家に電話しておかないと…」

鞄の中の携帯を探ってみたけど、見つからなかった。

「どうしよう・・・ないわ…」

「ジニョン? どうしたの?」

「ロッカーに携帯を忘れたみたい。今、祖父の体調が悪いから、携帯がないと困るのよ…みんな、先に行ってて」

「ジニョン、一人で大丈夫?」

「えぇ、携帯を取って来るだけよ。すぐに追いかけるから…」

「気をつけてね、ジニョン…」


せっかく、早く終わったのに!駆け出しながら…かなり落ち込んだわ。

(私って、本当に忘れ物が多いわね…)

自分でも、呆れながら会社に帰り、ロッカーに向かった。

(あった…! 急いで、会場に行かなくちゃ!)


会社の前でタクシーを拾うつもりだったけど今日に限って…なかなかつかまらない。

もう夜も遅いからだよね。みんなに追いつけなくなるのに。

(これじゃダメだわ…走って行こう!)


走り出した途端、一台の高級車が停まった。

(誰?危ないのに・・・)

社内から覗かせた顔は、企画室長だった。

「君はビクトリーの子だよね?これから会場に行くんだろ?乗って…」

「でも、走っていけますから…」

「いいから…早く行かないと、終ってしまうよ。僕も急いでるから、乗って!」

「……はい」


車には乗ったものの、話すことも見つからなくて本当に気まずい思いだった…

だって、彼と話せるような共通の話題なんてないもの。

何だか居たたまれなくて、ただまっすぐ前だけを見ていると・・・

「仕事は、どう?もう慣れた?いつも、遅くまで残っているね・・・」

「えっ…ご存知だったんですか?」

「あぁ、僕もいつも深夜までやってるからね」

「はぁ……そうなんですか」

「・・・・・・・・・・・・・・」

(また、沈黙なの?空気が…重すぎるよ。何か、話さないと…)

ぼんやりそんなことを考えていた時だった。

誰かが助手席のドアを開けた。


「降りないの?もう、とっくに着いているんだけど…」

「えっ?降ります、降ります!!」

周りを見渡すと、確かに会場の近くだった。

「もしかして…このまま、僕とどこかに行きたかったとか・・・?」

「!!!!! えぇぇぇぇ~、そんなこと…考えてません!!」

(ふっ…)

「送っていただいて、ありがとうございました」

(また、今日も笑われちゃったよ…最悪~)


勢いよくお礼を言って、あせって駆け出した私の手首を、突然、彼がつかんだ。。。

「コレ、僕の携帯のナンバーだから。電話して…」

名刺を手に握らされてしまった…

ふいに手首をつかむ、力強い彼の手が緩んだ。

硬直した私の横を、彼は何事もなかったかのように、会場に向かって歩き出す。

2,3歩、歩いてゆっくりとストップモーションのように彼が振り返る。

男の人なのに、艶やか・・・といえる、笑顔で。。。


「まだ、そこにいるつもり?本当に、終ってしまうよ…手をひいて欲しいの?
   なんなら会場の中まで、エスコートしようか?」

「…!!!!!!!!」

「一人で行けます!行きま~す!!!」

私は、彼の笑い声を背中に聞きながら、会場に飛び込んだ。



(あの人あんなに、声を上げて笑うこともあるんだ・・・冗談も言ったよね。
      もっと、機械みたいに ただ冷徹な人だと思っていた。 
            今夜の新しい発見だった。。。。。。)
by chiroparo | 2005-11-05 16:06 | 美しき日々2

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