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もう一人、彼を愛していた女性がいたとしたら・・・韓国ドラマ「美しき日々」にハマった、私の創作文です。かなりムリのある展開・設定になっています。ドラマの美しき日々しかダメな方は読まないで下さいね。
by chiroparo
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桜霞・・・

「一緒に、桜が見たい・・・」

そんな私のわがままを、忙しいあなたが覚えていてくれたなんて・・・

桜霞・・・_f0013877_21564643.jpg




ピンホーン…

「はい!」
「ただいま・・・」
「・・・どうして?」
「いつも、無用心だな。ちゃんと確かめてから、ドアは開けないと・・・」

ブツブツ言いながら、まだ玄関でボーっとしている私の横をすり抜けて
わがもの顔で部屋に入って行った。

少しだけ、ひんやりした外の空気とあなたの匂い。
これが夢じゃないと、早く私に教えて・・・


桜霞・・・_f0013877_21483666.jpg



あなたの背中に、そう呟いたけれど・・・
聞こえて・・・ないよね?


「あれ?今から、夕食・・・?」
「・・・うん」
「ちょうど腹が減ってたんだ・・・」
「えっ?」
「・・・もしかして、俺の分は無いとか?」
「・・・うん」
「えぇ~!」

拗ねたような声・・・
ぷくっと膨らませた頬・・・

つい、声を上げて笑ってしまった。

「・・・どうして?笑ってるのに、涙?」
いつの間にか、すぐ傍にあなたがいた。

「だって・・・びっくりしちゃった・・・」
「急に来ちゃ、いけなかった?俺が来て、嬉しくないの?」

思いもよらないあなたの問いかけに、私の視界は完全に涙で覆われてしまった。
「・・・泣くな。俺といる時は、幸せだって・・・電話で話してくれたじゃないか?」
「うん・・・」

あたたかい、あなたの腕の中・・・
私が一番、私でいられる場所・・・

「幸せなら、泣いちゃだめだ・・・」
「うん・・・」
「お腹すいてるだろう?」
「うん・・・」
「せっかく逢えたのに、うん・・・しか言わないつもり?」
「うん・・・うぅん!」

少しずつ窮屈になっていく腕の中・・・
見上げると、あなたは優しい瞳で見つめてくれる。

「昨日のカレーが少し残ってるの・・・食べる?」
「うん!君のカレー、久しぶりだ!」

嬉しそうに微笑むあなた・・・
「そんなに喜んで・・・残り物だよ?」
「ずっと・・・食べたかったんだ。君が作ってくれる料理・・・」
「・・・・・・」

「あっ!また泣いてる!!」
「泣いてない!」

こうして、二人の楽しい夕食が始まった。


桜霞・・・_f0013877_21483666.jpg



「おいで・・・」

あなたの腕の中で見上げる桜は

今まで見たことが無いほど妖艶で・・・

私の胸をときめかせていた。

桜霞・・・_f0013877_21571818.jpg


「きれいね・・・」

「やっと、君の夢をひとつ叶えられたね?」
「えっ?」
「いつか言ってただろう?ここの桜を、見たかったって・・・」
「うん・・・」
「・・・・・・」
「いつか・・・こんな風に、好きな人と一緒に見たかった」

時おり吹く風は強くて、数え切れないほどの花びらが、私たちに吹き付ける。

「今夜の風で、桜も散ってしまうかな・・・」

少し寂しそうなあなたの囁き・・・
私は勇気を出して、胸の中の思いを言葉にした。

「忙しいのに・・・ここにいて大丈夫なの?」
「あぁ・・・なぜ?」
「嬉しいけれど・・・あなたの体が心配だから」
「?」

そっと繋いだ手を引いて、あなたの瞳を見上げる。
ライトアップされた桜とは対照的に、私たちの周りは
ほのかな闇が二人を隠してくれていた。

「お願いがあるの・・・」
「ん?」
「・・・聞いてくれる?」
「うん・・・何でも言って。君の願いなら、何でも叶えてあげたい」
「あのね・・・」
「うん・・・」
「・・・私のために・・・」
「?」
「もう・・・私のために無理しないで・・・」
「!!」
「・・・・・・」
「何が言いたいの?無理なんて、してないよ」
「うぅん・・・絶対に無理してる!」
「どうして、そう思うの?」
「あなたが今、どんなに忙しいか・・・私だって、少しは分かるつもりよ」
「・・・・・・」
「私・・・大丈夫だから。一人でも、ちゃんと頑張れるから・・・」
「!」
「逢えなくても、声が聞けなくても・・・私は、あなたを思ってる。泣いたりしないし・・・
仕事だって頑張るわ。だから・・・」
「分かったよ・・・もう、泣くな・・・」
「分かってないよ。私、ちゃんと一人でも頑張れるのよ・・・あなたに出逢う前は・・・
ずっとそうしてきたもの・・・」
「・・・・・・」
「あなたが傍にいないと、何も出来ない・・・そうなってしまうのは、イヤなの」
「どうして、俺が無理してるって思うの?君は俺に逢えなくて、寂しくないのか?」
「・・・寂しくない・・・わ」
「俺は・・・俺は、逢わずにいるなんて無理だ。忙しくて、苦しくてたまらない時ほど君に逢いたくなる。君を抱いて、君に口付けて・・・」
「!」
「逢えないのは、我慢できない・・・」

「本当に、大丈夫なの?」
「・・・・・・」
俯くあなたの頬を両手であたためてあげたくなる。
「・・・無理してない?」
「あぁ・・・君にいつも寂しい思いをさせているだろうって、思ってる。
だけど、何よりも君が恋しくなるんだ・・・君に触れたくて・・・子供みたいだろう?」
照れたように視線をそらせ、横を向くあなた・・・

「・・・良かった」
「?」
「寂しくないなんて、そんなの嘘よ。いつも逢いたくて、あなたに触れたくて・・・
でも、我慢してたの。あなたの仕事の邪魔だけは、したくなかったから・・・」
「また・・・泣いてるの?」
「泣いてないよ・・・今は、嬉しくて幸せだから・・・笑ってるわ」

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背中に回された、あなたの腕がきつく私を抱きしめた。
「・・・帰ろう!」
「えっ?」
「早く帰りたい・・・」
「だって・・・まだ来たばかりで・・・」
「早く・・・君と二人きりになりたいよ」
「?」
「君を抱きたい・・・君の匂いに包まれて、そして・・・」
「もう!そんな大きな声で・・・恥ずかしいわ」
慌てて辺りを見回す私を見て、あなたが声を上げて笑った。
「もう・・・」
そう呟き、怒りながらも・・・彼の笑いにつられて、私までおかしくなる。

「・・・笑ってくれたね?」
「・・・えっ?」
「いつも思い出すのは、君の笑顔ばかり・・・俺を見つめて笑う君なんだ・・・」
「・・・・・・」
「寒くない?」
「・・・寒いよ」
「?」
「早く・・・早く帰って、あなたに温めて欲しい」
「じゃあ・・・急いで帰ろう!」


桜霞・・・_f0013877_21483666.jpg



「愛してる・・・」
あなたの囁きは、私を限りなく熱くする。

「愛してるよ・・・」
部屋の中に、あなたの言葉が積もって、私を震わせる。

「愛してるわ。私も、あなたを愛してる・・・」

繰り返される深いキスで乱される吐息・・・
だけど、伝えたいの。
あなたへの思い・・・

愛する男性(ひと)の手で、すべてを露わにされた私は、恥ずかしくて目を閉じた。
「見て・・・」
「・・・・・・」
「目を開けて・・・」

そんな彼の言葉に、固く閉じた目を開けると、彼の指先から舞い落ちたもの?
私の胸には、桜の花びら・・・

「・・・桜?」
「きれいだ・・・君も花びらも・・・」

彼は、潤んだ瞳でそう囁くと、花びらの傍に唇を這わせる。
何度も何度も、唇を押し当てては強く吸われ・・・
私の胸には、さっきよりももっとたくさんの花びらが舞い落ちていた。

「あっ・・・」
「・・・痛かった?」
「うぅん・・・」

私の返事を聞く前に・・・
彼は、その長い指を、私の熱く潤んだ花びらに這わせた。

「・・・あぁ…」
花びらを押し開くと、丹念に指先でなぞり・・・
ゆっくりと彼が私の中に入ってきた。

「!!」

彼の動きに翻弄されて・・・
止め処なく高みへ押し上げられ、何度も堕とされる。

声を押し殺し、体を震わせることしか出来ない私が、あまりの快感に恐怖を感じはじめた頃
彼が私の中で愛の証を迸らせた。

「愛してる・・・」
見下ろす瞳に、あなたの思いが込められている・・・

「泣かないで・・・」
「うん・・・」
「また、うん・・・だけなの?」
彼は、そう言って・・・つかの間ほほ笑むと、再びキスが始まった。


「夜は、まだまだ明けないから・・・」
「・・・・・・」
「もっと君を愛したい・・・」
「・・・・・・」
「・・・いい?」

私は、答える代わりに・・・
背中に回した腕で、彼を抱きしめ微笑んだ。


桜霞・・・_f0013877_21483666.jpg



( 再UP 加筆修正・画像変更しました )
by chiroparo | 2008-04-18 22:21 | Event

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