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もう一人、彼を愛していた女性がいたとしたら・・・韓国ドラマ「美しき日々」にハマった、私の創作文です。かなりムリのある展開・設定になっています。ドラマの美しき日々しかダメな方は読まないで下さいね。
by chiroparo
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Various ways...9



Various ways...9_f0013877_14393366.gif2007年10月に、別室で書いたものです。
『甘い人生』を基に
思いつくまま・・・
chiroparoが綴った創作です。
本編に絡めながらも
別の物語と
受け取っていただける方だけ・・・
読んで下さい。

再UPにあたり、一部加筆修正しました。






胸の中の、温もり・・・


ソヌは、その心地良さに溺れた。

ぬくもりを逃がさないように・・・

強く強く胸に抱く。

いつか消えていくと、心のどこかで分かっていた。

無くした時に、ぬくもりを知る前よりも

寒く震える夜を過ごすことが、分かっていたのに・・・


Various ways...9_f0013877_13121496.gif



「ユニ・・・?」

「抱いて・・・」

「!」

「シーッ・・・何も言わないで・・・」

ソヌの唇を人差し指で塞ぐユニは、微笑んでいた。

( 夢?きっとまた・・・夢を見ているんだ・・・ )

「抱いて・・・」

( ユニの香り・・・夢なんだ。きっと、すぐに覚める・・・ )

「お願い・・・」

彼女の瞳から、ポトポトと涙が溢れてソヌの頬に落ちる。

( あたたかい・・・? )

「ソヌ・・・お願い・・・」

(ダメだと言うんだ・・・声を出したら、いつも夢は覚めるんだから・・・)

「ダメだ・・・」

( 声が出た?・・・夢のはずなのに・・・ )

「怖いの・・・」

「?」

「あたしは、今日・・・ソウルに帰ったら殺されるわ・・・」

「ユニ・・・」

「何も言わないで・・・聞いて・・・」

「あたしは・・・あと数時間の命かもしれない・・・だから、生きているって感じたいの」

「今、生きている証が欲しい。この体にも・・・心にも刻み付けて・・・死にたい」

「だけど、愛なんて・・・欲しくない。なぜって、死ぬのが怖くなるから・・・同情で良いの・・・可哀そうなあたしを、一度だけ抱いて・・・」

「・・・・・・」

( これは、本当に夢なのか?このぬくもり・・・頬にかかるユニの息づかい。これは、夢じゃない・・・? )

いつの間にか、ソファに横たえていた体に・・・

覆いかぶさるように、ユニはソヌを見下ろしていた。

「あんたは、このままでいて・・・あたしがしてあげるから・・・」

「そうすれば、罪悪感を持たなくて良いでしょう・・・これは、夢の中のこと・・・」

体が、硬直したように動けない。

ユニの瞳に魅入られ、心を奪われてしまったかのように・・・

ソヌは、彼女にされるがまま・・・その行為を見つめていた。

ユニは、微笑むとソヌの頬に口づけ、首筋に赤い唇を這わせる。

シャツのボタンを、白く細い指が外していく。

その光景は、まるでスローモーションのようにゆっくり流れていく・・・

シャツのボタンを外し終えると、左右に開き・・・その逞しい胸に点々と唇を落す。

「・・・くっ!」

突然、強く吸われてソヌの唇から思わず声が漏れた。

カチャカチャと、ベルトを外す音がする。

それが、夢の中のことなのか・・・それとも現実なのか・・・

水に潜った時のように、何もかもがどこか遠くで聞こえている気がした。

( 夢なら・・・早く、覚めてくれ・・・ )


ユニは、ソヌのベルトを外し・・・

ファスナーを降ろすと、巧みに脱がせていく。

最後の下着を降ろすと、ユニの目の前にソヌ自身が現れた。

上目遣いにソヌの瞳を見つめてから、彼女が指を伸ばす。

躊躇うことなく、指先で撫でるとそれは・・・

またたく間に勢いを増した。

優しく・・・

何度も何度も、ユニは口づける。

まるで愛おしむように、そっと傷つけたりしないように・・・

開いた唇から舌を出し、ゆるいカーブを描くラインに這わせると

たまらず、ソヌは深く息を吐いた。


夢だと思い込もうとしていた・・・

しかし、いつしかソヌは気づいていた・・・

これが、いつもの夢ではないことを・・・

目の前の光景すべてが、現実であると言うことを。


ソファの肘掛を枕にして、自分を見下ろしているソヌに・・・

ユニは、これ見よがしに赤い唇を大きく開くと、ソヌの高まりを飲み込んだ。

触れるたびに、変化を続け・・・

ソヌは、猛々しく隆起しユニを濡らしていく。



( 朝が来たら、ソウルに帰らなくては・・・ )

頭の片隅で、辛うじて理性を保ちながら、そう呟くソヌから・・・

安ホテルの薄汚れたカーテンは、いつまでも朝の訪れを隠し続けていた。
by chiroparo | 2008-06-04 23:59 | プチ創作「Various ways」

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